きゅうしょくだより 2025年11月

ゆっくりよく噛んで食べましょう

子どもたちに噛むことを伝えました

 子どもたちに、よく噛むと喉に詰まらないこと、食べたものの栄養を吸収できること、唾液が出て虫歯になりにくいことなどを伝えました。歯の模型を使って切歯(前歯)、犬歯、臼歯(奥歯)の歯の種類があること、それぞれに役割があり、どれが欠けても上手く噛めないことを伝えました。干し芋を使って、ドロドロになるには何回噛む必要があるのかなど実験もしました。

歯の模型を見ました。「大きい~」「すごい」聞いたことのない歯の名前を聞いて興味津々でした。
自分の歯はどんな形をしてるかな?鏡で見てみました。「犬歯みつけた」「犬歯とんがっとる!」「私切歯抜けとる~」「臼歯は奥やで見にくいなぁ~」など自分の歯を知りました。
干し芋を何回噛んだらドロドロになるかな?実験。「42回」「20回」「15回」「43回」などでした。「いっぱい噛んだら甘くなったよ」「ドロドロになるまで噛むのって疲れる」など気づいた子どもたちでした。

 噛むことは食事を楽しむうえで大切な要素のひとつです。よく噛むことで食感や香り、食材本来の味を感じ、おいしさを楽しむことができます。また、よく噛んで食べることで、良いことがたくさんあります。

ゆっくりよく噛んで食べることのメリット

消化・吸収が促進されます

  • 食べ物をよく噛むことで、食べ物が細かくなり唾液と混ざります。唾液には消化酵素が含まれており、消化を助ける働きをします。
  • 子どもは大人に比べて消化に時間がかかります。よく噛んで食べることにより胃や腸への負担も減らすことができます。

味覚を感じやすくなります

  • よく噛むことで、唾液と混ざります。唾液と混ざることで食べ物の味をより深く感じられるようになります。

脳の活性化を促します

  • よく噛むことで脳の活性化を促します。脳への血流が増え、脳神経を刺激しホルモンが分泌されます。記憶力、集中力、意欲向上や運動神経の発達も期待できると言われています。また、満腹中枢を刺激し、食べすぎを防止する効果もあります。

虫歯を予防します

  • よく噛むことで唾液の分泌が促されます。唾液には、虫歯菌が出す酸を中和して虫歯を予防するはたらきがあります。また、風邪などの細菌が体に入らないように防ぐはたらきもあります。

顎の筋肉を鍛え、歯並びをよくします

  • よく噛むことで、顎の骨の周りの筋肉が刺激され、顎の骨が発達します。十分に発達した顎は、歯が綺麗に並ぶスペースを確保し、歯並びを良くします。
  • よく噛むことで口の周り、舌の筋肉が鍛えられ、表情筋が豊かになり、はっきりとした発音、活舌の発達を促します。

よく噛むメニュー

 人は生まれながらにしてお母さんの母乳を吸う機能を持っています。しかし、噛むという機能は持ち合わせていません。噛むことは、成長とともに身につけていく機能の1つです。そこで大切なのが乳幼児期の食事です。子どもの成長や歯の発達とともに食事形態を変えていくことで噛むことを覚え、顎が発達してよく噛んで食べられるようになると言われています。

 11月に給食献立から、よく噛むメニューを紹介します。

れんこんと鶏肉の落とし揚げ

材料(1人分)

・鶏ひき肉 50g ・れんこん 30g ・卵 5g ・生姜の絞り汁 0.5g ・しょうゆ 2g ・みりん 1g ・酒 0.8g ・片栗粉 3.5g

・揚げ油 適量

作り方

  • れんこんは皮をむき、0.5~1cm角に切ります。流水で洗い、水気を切っておきます。
  • ボウルに鶏ひき肉、切ったれんこん、卵、生姜の絞り汁、しょうゆ、みりん、酒、片栗粉を入れます。粘り気が出るまでよく混ぜます。
  • 170℃の揚げ油に、一口大の大きさにした生地を入れ揚げます。

切干し大根とわかめの和え物

材料(1人分)

・切干し大根 3.5g ・カットわかめ 0.3g ・人参 5g ・しょうゆ 1.6g ・砂糖 2g ・酢 1.6g ・すりごま 0.6g

・ごま油 0.5g

作り方

  • 切干し大根、カットわかめは水に漬けてやわらかくします。人参は千切りにします。
  • 切干し大根、わかめは水気を絞ります。しょうゆ、砂糖、酢、ごま油を合わせておきます。
  • 人参、切干し大根、わかめを茹で、冷まします。
  • 茹でた具材に、合わせ調味料、すりごまを混ぜて和えます。

キャロットサンド

材料(1人分)

・フランスパン 40g ・人参 10g ・リンゴ 10g ・レモン汁 2g ・砂糖 7g

作り方

  • 人参、リンゴは皮を剥き、みじん切りにします。
  • 鍋に切った人参、リンゴ、レモン汁を入れ煮ます。柔らかくなったら砂糖を入れ、水気がなくなるまで煮詰めてジャムを作ります。
  • フランスパンを1cmぐらいの厚さに切ります。冷ましたジャムを塗ります。

秋野菜に触れました

しいたけを駒のように回していました。匂いをかいでみると「くさっ!」顔をしかめる子もいました。
里芋をコロコロと転がしてお友だちと遊んでいました。
「これなに?」「里芋だよ」らいおん組のお友だちに教えてもらったりす組さん。「これは?」「これはなに?」りす組さんからの質問に最後までつきあってくれました。

かき氷盛りのご飯?!

 4月に比べて体も心も大きくなり、食べられる量が増えてきました。ひよこ組さん、ぺんぎん組さん、りす組さんは、その日の体調などを考慮して保育者が盛り付けて配膳しています。きりん組さん、らいおん組さんは給食をビュッフェ形式で自分で選びます。少なめ、普通盛、大盛りの中から自分が食べられる量を考えて選びます。その中で生まれたのが「かき氷盛り」です。子どもたちから「ご飯もっと大盛りにしてください。かき氷みたいにして」はじめは一人の子から始まり、「ぼくもかき氷がいい」一部の子どもたちの間で食べられているかき氷盛りのご飯です。

11月の給食

朝晩と肌寒い日が増え、温かい食べ物がおいしい季節になりました。給食でも体が温まるメニューをいろいろ取り入れています。

 給食では、大根、れんこん、ごぼう、白菜、芋類などの秋、冬が旬の野菜をいただきます。寒い日には体を温める根菜を食べ、十分な睡眠をとって寒さに負けない体を作りましょう。